ポジションは野球少年にとって重要なものです。
「自分はどこのポジションに向いているのか。」
「そのポジションを守るためにどんな能力が必要なのか。」
9つもあるので、どこを守るのかは大変迷います。
大抵は監督が決めるものであり、選手はそれに対して従うだけですが。
与えられたポジションに対して、「自分は合っているのか。自分にできるのか」不安な選手もいるでしょう。
今回はそんなポジション選びに迷っている人、または今のポジションに不安を感じている人に向けた記事です。
私は小中高、9つ全てのポジションで試合を経験させてもらいました。
そんな私のポジションに対する考えをご説明していきます。
全てのポジションを経験すべき
率直に言って、少年野球でポジションの適正を考える必要はありません。
向いているポジション、合っているポジション、全く関係ありません。
好きなところを守るのがベストです。
そして、できるだけ全てのポジションを経験するべきです。
どうしても指導者は、選手を一つのポジションに決めたがります。
選手自身もポジションが変わるのはことを、まるで競技が変わるかのように思っていて「1選手1ポジション」と思い込んでいるケースが多いです。
その考えは捨てるべきです。
小学生のうちから専門のポジションを持つ必要は全くありません。
少年野球でポジションの適正を考えるのはもったいない
「背が小さいからセカンド」
「肩が弱いからショートは無理」
「下手だから外野にいけ」
「キャッチャーは体格のいい子」
いつまで野球界はこのようなこと間違ったことを言い続けるのでしょうか。
メジャーリーグではホームランバッターがセカンドを守っていたりするのは普通です。
体格や性格を考慮した、ポジション適正が世の中では語られていますが、少年野球では無意味です。
一切無視して結構です。
小さい頃からポジションを限定することほど、もったいないことはありません。
今はまだ背が小さくても、大きくなる選手はいます。
肩の強さも中学生になったら一気に変わります。
体が成長しきってない上に、同学年でも体格差のある小学生の適正など考えても無意味なのです。
適正は後からいくらでも変わります。
そもそもこのような考えに至るのは勝利を前提としているからです。
勝利を目指す場合、背が高い子はファーストのほうがいいし、上手でない子は外野のほうがいいし(少年野球はあまり外野に力量が求められない)、肩の強い子をショートにおこうという考えになるのは至極当然です。
この考えこそ長い目で見ると選手にとって害悪でしかありません。
選手の適性は小学生の段階では判断できません!
確かに、”今”勝つ上ではそうしたほうが有利なのですが、選手の上達の妨げることになります。

一つのポジションに固定するとセンスは育まれない
長い野球人生の中で、少年野球は特に重要な時期です。
この時期は、一つのポジションの専門性を高めるより、どんな動き方もできるようになるために野球センスを身につけるべきです。
外野しか守ったことのない選手に、内野ゴロを捕らせると全然捕れないのはよくあるケースです
そう言うのです。
中学になって体も大きくなってきたのに、外野の経験しかないから、内野は守れない。ピッチャーもやれないというのは大変悲しい話です。
野球がうまい選手というのは、普通に外野の捕り方も内野の捕り方もできます。
「内野の捕り方」という表現が現場ではされますが、実際型通りに捕球できることばかりではありません。
内野の守備でも、外野のような捕り方をすることもあれば、キャッチャーのように捕ることもあるのです。
だからこそ、いろんな動き方を小さい頃に練習しておき、身体を自由に動かす力を身につけておきたいのです。

気にせず色んなポジションを経験しよう
「お前は外野に向いている」
「お前は内野には向いていない」
周りからは色々言われると思いますが、気にせずに色んなポジションを経験することが一番選手の上達に繋がります。
できれば少年野球時代に内野は経験しておきたいところです。
内野→外野へのコンバートは簡単ですが、その逆は少し苦労する選手もいます。
内野の中でも、ファースト、セカンド、ショート、サードとありますが、特におすすめはショートです。
ショートはよく打球が飛んできますし、ファーストまでの距離も遠いです。上手くボールを捕らないと送球できません。
外野からの中継の動きも複雑なので、小学生のうちに経験しておくと強いです。
贅沢を言うと、センターラインを全て経験したいところです。
キャッチャー、ピッチャー、ショート、センター。
センターラインの経験があればどこのポジションでも守ることができます。
少年時代は下手でもいいので、とにかく色んなポジションで練習しましょう。
うまくできないからと言ってすぐに「向いていない」と諦める必要はありません。
絶対に後で経験が生きてきます。
「自分はこのポジション!」と決めつけるのはまだ早すぎます。
いろいろなポジションを身につけ、野球センスのある選手を目指しましょう。
頑張ってください!
